ひとまちNo.16

  地域ケアを実践する「ふれあい歯科ごとう」 
                             五島朋幸(ふれあい歯科ごとう代表)
「ふれあい歯科ごとう」は2003年12月1日に誕生しました。しかし、これは私たち夫婦(五島朋幸、五島登世子)が1997年11月より始めた訪問歯科診療の発展的な形として誕生したのです。


五島朋幸さん

 生きること 食べること
 東京都新宿区を中心に実践してきた訪問歯科診療を通し、多くのことを学びました。それは何も歯科的な技術だけでなく、家族、介護、そして人間の生と死に至るまで。このような素晴らしいことを教えてくださった人生の師は、夫婦でのべ4000件にも及ぶ訪問診療の中で出会った地域の方々です。今こそ、地域のために私たちがすべきことを実践するときがやってきました。その実践の場が「ふれあい歯科ごとう」です。往診が外来診療の延長線上にあるのに対し、訪問診療とは在宅ケアの1つであると考えています。在宅ケアが支えるものは人間の「生」です。私たちは歯科の専門家として「生きること、食べること」を支えていこうと考えています。
ふれあい歯科ごとうの挑戦 
 訪問歯科診療の経験から「ふれあい歯科ごとう」には一般的な歯科診療室とは異なる特徴を持っています。
 訪問歯科診療が必要になってからお口の大切さに気づく方は多くおられます。しかし、もっと前に気づいていればどれほど充実した生活が送れるでしょうか。このようなプライマリ・ケア的視点から、「健康な方が来院できる、障害があっても来院できる、たとえ来院できなくても訪問できる」を合言葉に、誰もが、どのような状態であっても歯科診療を受けられる機会を目指しています。また、在宅ケアを支えるのは何も家族や専門職だけではありません。地域という単位でネットワークを広く、そして強く結びつけることが必要です。そんな地域ケアの取り組みとして「ふれあいミニサロン『なごみ』」〔写真)を開催しています。紙ひもクラフト、手話、映画鑑賞会(DVD)、介護教室、教養広場、朗読講座、ハングル、百人一首、お花見・・・等々。診療スペース裏に設けた狭い10畳ほどのスペースでしかありませんが、世代を越え、アットホームな雰囲気で集まれる場を作り出していきたいと考えています。このようなお口に問題を抱えていない方が来られる歯科診療室があっても良いと思いませんか。何せ私たちは「ふれあい歯科」なのですから。 
<ふれあい歯科ごとう>新宿区北新宿4-11-13せらび新宿1階
http://www004.upp.so-net.ne.jp/GOTOH-Dental/
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